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須賀敦子さんは昭和12年、父の転勤で東京に転居し、聖心女子学院に転入学しましたが、昭和18年、戦況が逼迫したため西宮の実家に戻っています。 「『サフランの歌』のころ」からです。 <とにかく、友人にたのみこんで、私は少々無理をして回覧の順番のなかにわりこませてもらった。「本」とはいっても、それは謄写版ずりの、たぶんタイプ印刷のものを、手とじにしたものだった。表紙に「サフランの歌」というタイトルと、松田瓊子という著者の名が印刷されていたが、これを書いた松田さんというひとは若いとき亡くなって、お父さんがこの本を作ったという話が、「おまけ」みたいに本といっしょにまわっていた。まだ、ほんとうには出版されていないのよ、と物知り顔の友人は、こんなことを付け加えた。読んだことを、あまりひとにいっては、いけないんですって。> 松田瓊子は小説家・野村胡堂の娘で、日本女子大附属高等女学校に在学していた当時から少女小説を書き始めていました。昭和12年には父、野村胡堂の薦めで「少女小説物語 七つの蕾」を発表し、以後、「サフランの歌」「紫苑の園」「香澄」などを書きましたが、昭和15年に腹膜炎のため23歳で亡くなっています。 瓊子の没後、夫の松田智雄や父の胡堂により、甲鳥書林から『紫苑の園』、『小さき碧』、『サフランの歌』を遺稿本として出版されています。 須賀さんが回し読みで手にして、読んだのは、これが原本で、正式な出版前の謄写版刷りの、手綴じしたものだったのでしょう。 <それは、小さな女の子と、お兄さんの少年が主人公の話だった。いばって私たちをこきつかう叔父たちばかりで、兄のない私は、そのことだけでも胸が躍った。その子たちが愛しているシラカバのある風景は、ピアノかヴァイオリンかという話に夢中になっている主人公たちや、「サフラン」という、なじみのうすい花の名と一緒に、私たちの中にあった西洋趣味をたっぷり満足させてくれた。> このお話は、戦時に向かう厳しい世相の中でも、須賀さんたちに夢を与えてくれる小説でした。 <「あまりひとにいってはいけない」という秘密の匂いも、『サフランの歌』が私たちを捉えた原因のひとつだった。戦時下といわれた当時、あまりにも西洋じみた『サフランの歌』が、当局の目にふれてはいけないためだったに違いないのだが、隠しごとの好きな私たちは、「秘密」というだけで、じゅうぶん愉しむことができた。> 秘密にして回し読みしていたことが、更に甘美な夢をもたらしてくれたのでしょう。
by seitar0
| 2024-06-11 19:48
| 須賀敦子
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