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村上春樹の『風の歌を聴け』は群像新人賞を受賞したデビュー作で、少年時代に過ごした芦屋を舞台にした作品です。 『風の歌を聴け』は小川洋子さんの愛読書でもあり、エッセイ集『博士の本棚』で次のように述べられています。 <久しぶりに村上春樹の『風の歌を聴け』(講談社)を読み返した。大学時代。冒頭の一ページを暗礁できるくらい愛読していたにもかかわらず、いくつか記憶違いをしているのに気づいた。主人公、僕の専攻は文学ではなく生物学で、僕と鼠の乗った外車が猿のいる公園へ突っ込むのは、クライマックスではなく、二人の出会いの場面だった。> 更に、小川さんは <作品の中には具体的な地名は出てこない。舞台についてはただ、“海から山に向って伸びた惨めなほど細長い街だ”と記されているに過ぎない。けれど芦屋に住むようになって以来、村上作品を読む時にいつも感じる、じめじめしていない風の感触や、どこからともなく流れてくる海の匂いが、実感できるようになったのは間違いない。> と南仏に似た芦屋の情景の印象を述べられています。 『風の歌を聴け』の中では、街の風景は次のように描かれています。 <時間はたっぷりあったし、するべきことは何もない。僕は街の中をゆっくりと車で回ってみた。海から山に向かって伸びた惨めなほど細長い街だ。川とテニス・コート、ゴルフ・コース、ずらりと並んだ広い屋敷、壁そして壁、幾つかの小椅麗なレストラン、ブティック、古い図書館、月見草の繁った野原、猿の檻のある公園、街はいつも同じだった。> 神戸市と西宮市に挟まれ、惨めなほど細長い街です。 芦屋川沿いにある芦屋国際ローンテニスクラブ。 1956年に開催された兵庫県の国体ではテニス競技の会場となり、昭和天皇。皇后両陛下もお見えになりました。 名門ゴルフコースの芦屋カンツリー倶楽部。近くに住んでいますが、残念ながらプレーしたことはありません。 (写真は芦屋カンツリー倶楽部のホームページより) 小川洋子さんが「ここは南仏かな」と思った芦屋川沿いの風景。 打出公園のリニューアル工事のため、3月末まで休館中の芦屋市立図書館打出分室。 <僕は山の手特有の曲りくねった道をしばらく回ってから、川に沿って海に下り、川口近くで車を下りて川で足を冷やした。テニス・コートではよく日焼けした女の子が二人、白い帽子をかぶりサングラスをかけたままボールを打ち合っていた。日差しは午後になって急激に強まり、ラケットを振るたびに彼女たちの汗はコートに飛び散った。僕は5分ばかりそれを眺めてから車に戻り、シートを倒して目を閉じ、しばらく波の音に混じったそのポールを打ち合う音をぼんやりと聞き続けた。徽かな南風の運んでくる海の香りと焼けたアスファルトの匂いが、僕に昔の夏を想い出させた。女の子の肌のぬくもり、古いロックン・ロール、洗濯したばかりのボタン・ダウン・シャツ、プールの更衣室で契った煙草の匂い、徴かな予感、みんないつ果てるともない甘い夏の夢だった。そしてある年の夏(いつだったろう?)、夢は二度と戻っては来なかった。> 「山の手特有の曲りくねった道」とはライト坂でしょう。 小説は1980年8月の設定になっています。この時、「僕」が少年時代に楽しんだ芦屋浜海水浴場は埋め立てられており、芦屋川河口のに「ひっそりと残された五十メートルばかりの幅の小さな海岸線」が残されていただけでした。 昔の夏の夢は二度と戻らなかったのです。
by seitar0
| 2024-01-11 22:51
| 村上春樹
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