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山の上ホテルには多くの著名作家が逗留し、数々の名作が生まれました。舞台女優・入江杏子と愛人関係にあった檀一雄などは、しばらく山の上ホテルで同棲したほどです。 ![]() <ホテルでは山の上ホテルが一番だ。一番だというのは一番上等だという意味ではない。一番好きだと言ったほうがいいかもしれない。その「好き」の内容は「気持ちが安らぐ」もしくは「自分の家に帰ってきたようだ」ということなのだろうか。> このような雰囲気と伝統を創ったのは、創業者の吉田俊男氏のポリシーと努力によるものでした。 山の上ホテルの営業開始は昭和29年1月で、戦前に日本生活協会(佐藤生活館)がここを本部としていた時は、半分が立派な和室でした。それをホテルにしてホテル協会の会員になるため、十何部屋かをお風呂付、シャワー付きに直して、ロビーも少し広くしたそうです。 ![]() 従って和洋室など、当時から様々な種類の部屋が混じり、作家の好みのにあわせて選ぶことができたのでしょう。 <昭和三十八年、私が直木賞を受賞して、受賞第一作を大急ぎで書かねばならぬことになったとき、山の上ホテルに一週間ばかり宿泊した。ここは小説家のために建てられたのではないかと思われるくらいに私たちに都合よく出来ている。> そこで宿泊したのが柚木麻子さんの小説にも出てくる401号室でした。 ![]() ![]() 確かに床を見ると和室になっていますが、今や日本机を使う作家もいなくなったのでしょう。調度品は山口瞳の時代とは変わっているようです。 <たしか、夜食のために午前二時までラーメンが注文できるようになっていたはずだ。これは多忙なビジネスマンにとっても便利なはずだ。> 現在もルームサービスやバーなどは午前2時まで営業しているようで、今や24時間働きますかといったビジネスマンの利用はないと思いますが、編集者たちは締め切り日の迫った作家たちをカンヅメにして、深夜、早朝までロビーやバーで原稿の仕上がりを待っていたそうです。したがって午前二時までの営業は作家の先生方や原稿待ちの編集者たちにとってありがたいようです。 山口瞳も最後に創業者の功績を称えていました。 <私が山の上ホテルに求めるものも、山の上ホテルが私に与えてくれるものも「安心感」である。私は、そもそもが町の中の小さなホテルが大好きなのだが、こんな山の上ホテルのようなホテルが現代に残っているのは奇蹟のように思われて仕方がない。すべては社長の吉田俊男さんの御人柄のせいだと思っている。> 私がこの山の上ホテルに泊まったのは、まだ大学院生のときでしたが、須賀敦子さんの回想的エッセイ『オリエント・エクスプレス』を読んだとき、その頃の経験を思い出しました。須賀敦子さんは父親に紹介されたエディンバラのステーションホテルを訪ねるのですが、海外留学生の貧乏旅行をしていた須賀さんにとってあまりにも豪華なホテルだったので、ロビーで老バトラーに宿泊費を尋ねます。その時の老バトラーの対応が素晴らしかったのです。 山の上ホテルの宿泊費は払えないほどではありませんでしたが、私にとって初めて一人で本格的なホテルに宿泊したのです。フロントの対応や、大きな旅行鞄を運んでもらって落ち着いた雰囲気のシングル・ルームに入った時から、出発するまでのホテルマンとの会話は、まだ青二才だった私にも、親切で温もりがあるものでした。これが本物のホテルかという印象は、あれから半世紀近く経った今でも忘れることができません。
by seitar0
| 2023-11-06 13:05
| ヴォーリズ
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