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『星を売る店』は昭和初年に刊行され、神戸を舞台にした稲垣足穂の代表作の一つ。 主人公である「私」が、神戸の街を徘徊しているうちに、ふと不思議な「星を売る店」を発見する物語です。 特徴は何といっても足穂の感覚的、幻想的に捉え、メルヘンチックに描いた神戸の街の描写。 <日が山の端に隠れると、港の街には清らかな夕べがやってきた。私は、ワイシャツを取り変え、先日買ったすみれ色のバウを結んで外へ出た。 青々と繁ったプラタナスがフィルムの両はしの孔のようにならんでいる山本通りに差しかかると、海の方から、夕凪時にはめずらしく涼しい風が吹き上げてくる。教会の隣りのテニスコートでは、グリーンやピンクの子供らがバネ仕掛の人形のように縄飛びしている。樅の梢ごしに見える蔦をからませたヴェランダからはピアノのワルツが洩れてくる。> 昭和13年小松益喜の山本通二丁目横町のスケッチです。後ろに見えているのが中山手カトリック教会。 「私」は友人がポケットに入れた紙箱の中から寸秒のあいだにタバコを抜き取る技を見て、それを練習しながら歩き続け、トアホテルの下に出てきます。 <これじゃタバコはみんな駄目になってしまうと気がついて、私は無難な一本に火をつけると、かどを曲って、広い坂路を下り出した。理髪館や、花屋や、教会や、小ホテルや、仕立屋や、浮世絵と刺繍を出した店や、女帽子店やが両がわにならんで、下方から玉子色のハドスンがリズミカルな音を立てて登ってくる。商館帰りのアルパカ服がやってくる。白い麻服にでっぷりした躯をつつんで、上等の葉巻の香を残してゆくヘルメットの老紳士があり、水兵服の片手をつり上げて他方の手でスカートをからげてせっせと帰途を急ぐ奥さんもある。チューインガムを噛みながら、映画の話をして行きすぎる半ズボンの連れもあり、青い布を頭に巻いたインド人もその中にまじっている。> 当時の国際情緒豊かなトア・ロードの賑やかな様子が描かれています。 こちらは川西英『神戸百景』昭和27年に描かれたトア・ロードです。 <坂下には、自動車や電車の横がおや群衆やがごたごたもつれ合って、国々の色彩が交錯した海港のたそがれ模様が織り出されている。その上方、坂の中途から真正面の位置に、倉庫? それとも建築中のビルディングか、何やら長方形と三角形のつみ重なりが見えて、そこへ山の合間から射しているらしい夕陽が桃色に当っている。いずこも青ばんでいる景色の中で、視線正面の一廓だけがキネオラマの舞台のように浮き出し、幾何学的模様に見える形と影の向うに、赤、黄、青の船体とエントツがひっかかっている。> 北野町から神戸港まで、神戸の街が描かれた作品です。 どうして、こんなに繊細な描写ができるのかと思ってしまいますが、足穂の感性の成せる技なのでしょう。
by seitar0
| 2023-06-22 12:13
| 稲垣足穂
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