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五木寛之は『故郷に女ありて』と題して、昭和43年から日本各地を回ったエッセイ集を発表しています。その中の「神戸」から当時の神戸の街を歩いてみましょう。 <神戸は明るい街だと思う。先月訪れた札幌と、どこか共通なところがあるような気もする。 つまり、ここには近代があるのだ。古都金沢に中世が息づき、東京や大阪に現代があるとすれば、ここにあるのは床しく典雅な近代の風情であるといっていい。 住む人々に愛される街。 そして訪れる人々に愛される街。 それが神戸だ、という気がする。> 金沢や東京・大阪と比較して、神戸の街を「典雅な近代の風情」と評したのは、さすが五木寛之です。 1868年の神戸外国人居留地の設置、神戸港開港以来、神戸特有の近代の風情が育まれてきました。近年、高層ビルも増え、景観は大きく変わってきましたが、それでもまだモダニズム時代の面影が残っています。 写真は現在の海岸通り。 <洒落た商店街。美しい山と海。そして洗練された人々、西洋館と、教会と、神戸女学院の女子学生と、メリケン波止場と光と影。> 神戸の街で、神戸女学院の女子学生の見分けがつくわけはありませんので、誰かが五木寛之に入れ知恵でもしたのでしょう。 最初に登場する店はやはり、「キングス・アームス」です。 <“キングス・アームス”へ行く。二階へ上がって頑丈な木のテーブルの前に陣取り、ロースト・ビーフを頼む。いつもと同じ。これは絶対に美味也。ソースにうまさのカギがあるようだ。最近よくある、わざとらしく古めかした店の造りと違って、ここの古風さは本物である。一階にはチャーチルの写真などがかかって、居心地のよさそうな居酒屋になっている。> 次のお店はセンター街のドンクです。 <元町の“ドンク”でお茶を飲む。女子学生、きわめて多し。箱ヒダのスカートに白のブラウス、それにベージュのカーディガンなどふわりと羽織って、テニスのラケットをテーブルの下においているあたり、まことに間然するもののない近代調。この辺が神戸だろう、という気がする。> この紀行文、『故郷に女ありて』と題しているように、しばしば五木寛之の訪ねた街の女性の印象が語られています。 <もう一軒、“G線”という変わった名の喫茶店で、お茶のはしごを試みる。この店には想い出がある。もう六、七年も前のことだろうか。別府への船に乗るために神戸へ来て、この店でコーヒーを飲んだ。子供を二人連れた若いマダムが前に坐っており、その余りの優雅さに時間を忘れて長居して、船に乗り遅れたというたわいのない事件である。> 1952年にセンター街に創業したいかにも神戸らしい喫茶G線。 ホームページにその名前の由来が書かれていました。 「"G 線" の名前の由来はバッハの組曲を編曲した「G 線上のアリア」から。またバイオリンの一番太い弦は「G」で、そこにもちなみ「最低線の味を守る菓子屋でありたい。」そんな思いも込められています。」 <それでも、以前おとずれた事のある店が、健在で残ってあることは嬉しいことだ。そういう意味では、神戸は古くからの名の通った店の多い、懐かしい街である。> 私も、神戸でそのようなお店を訪ねるが、大きな楽しみです。
by seitar0
| 2022-06-30 11:50
| 神戸
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