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須賀敦子『ユルスナールの靴』の最終章「小さな白い家」では、マウント・デザート島に着いた須賀敦子さんらがマルグリットが最後に暮らした「小さな白い家」を訪ねます。 <島について二日目に、私たちはいよいよ、マルグリットがグレース・フリックとふたりで暮らした家を見に出かけた。私たちが泊まっていた、観光者の多いバー・ハーバーの町とは反対側にある、落着いた別荘地ノースイースト・ハーバーまで行って、目ぬき通りの文具店でたずねると、ユルスナールを知っていたに違いない小柄な老女が、店のなかで方向を指さして、すぐわかりますよと、説明してくれた。> ![]() グーグルアースでもYourcenar Houseで検索できます。 <緑に埋もれたような小さなコロニアル様式の二階屋で、家のまえの、人通りのほとんどない道路と庭の境界線には、背の高いプラタナスが、何本か並んで枝をひろげていた。> ![]() プラタナスの木とユルスナール・ハウスです。 <細い入口の階段のカーペットをとめた真鍮の棒にも、キッチンの使い込んだ銅のケトルやアルミ鍋にも、暖炉のうえにはめこんだ古いデルフトのタイルにも、女の家のこまかい神経がにじみ出ていた。住み心地のよさそうな居間には、ニューイングランド家屋の簡素さとヨーロッパの伝統の厚みが、うまく調和している。> ![]() その後、墓地に向かいます。 <清教徒の伝統にふさわしい、静謐さときびしさがみなぎった、そのためにマルグリッドが島のなかのどの霊園より気にいっていたという、なだらかな起伏のある、入り江のすぐそばの古い墓地だった。> ![]() でもユルスナールの墓石を見つけるのは生涯忘れられないほど大変でようやく見つけられたそうです。 <それは、墓地のはずれの、もうすぐそこが入り江だという場所で、ちょっとした築山のような高みに、彼女が生前に植えさせたという木の茂みの中にあった。隠れるようにして、遠いアメリカでグレースとふたりで暮らした、そのおなじムードを、ふたりは死んだあとも守りつづけているようだった。マルグリットのは、半分、草に埋もれた四角い黒御影石のかんたんな墓標で、Marguerite Yourcenar とペンネームが掘られていて、1903-1987と生没年が刻まれ、その下に、『黒の過程』の主人公ゼノンのことばからとった、墓碑銘があった。> ![]() フランス語で書かれた墓碑銘、英訳は “May it please the One who perchance is to expand the human heart to life’s full measure.” (a line from Yourcenar’s novel The Abyss) ネットで翻訳すると、 「人の心を人生の最大限に拡大することを心がけている方に喜ばれますように。」(ユルセナールの小説「黒の過程」の1行) でも須賀敦子さんは次のように翻訳されています。 <「人のこころを 生ぜんたいの大きさにひろげ給うおん者に、うけいれられんことを」 “おん者”と私が訳した Celui という代名詞と、Est という存在の動詞が大文字ではじめられていることに、私はなんとなくほっとしていた。> 須賀さんの気持ちを理解するには、『黒の過程』を読んでみないと。
by seitar0
| 2022-06-24 11:03
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