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須賀敦子『ユルスナールの靴』から続けます。 プロローグに続く「フランドルの海」の章では、須賀敦子は幼いユルスナールの写真をみつけて、語り出します。 <何年かまえのある冬の日、大学の図書館でジョジアヌ・サヴィニョーの「マルグリット・ユルスナール伝」を見つけて、なにげなく開いたとき、1906年に撮ったという幼いユルスナールの写真が私の目を捉えた。> ![]() 須賀敦子さんがみつけたJosyane Savigneauの’ Marguerite Yourcenar: Inventing a Life’です。 <アンピール様式というのだろうか、写真の中の幼女は、贅沢な飾りのある椅子にかけさせられ、レースを花びらのように重ねた、まるでダンテの神秘の薔薇を天から摘んできたような白い服を着て、視線の定まらない目(うんと青い目だったのだろうか)で、遠くを見ている。ジュモウのフランス人形みたいな陶質の肌を思わせる下ぶくれにふくらんだ頬には、しかし、可憐だけでは済ませられない、表情のかげりを私はつい読んでしまう。生まれてまもなく母親をなくした彼女の生い立ちを、着飾った赤ん坊のたよりない顔に、こちらが勝手に重ねあわせているにすぎないのは百も承知なのだけれど。> ![]() この写真、ルーマニア語の本の表紙にも使われていました。 ユルスナールはフランス貴族の末裔の父ミシェルと、その二人目の妻でベルギー貴族の末裔のフェルナンドを母にブリュッセルで生まれましたが、母は出生時の産褥熱で世を去り、父は娘を連れて北フランスのノール県のモン・ノワールの館に帰っています。 ![]() 須賀敦子さんのエッセイは、冒頭の写真の説明を続けているように進みますが、実はもう一枚別の写真の説明になっています。 ![]() 着飾った写真の中の幼女は、ふさふさとした濃い色の髪をまん中からふたつに分けて、頭の両側に白いリボンを結んでいる。そして、まるで二本の棒のようにぶらんと垂れ下った無表情な足の先端には、これも人形じみた、底の平ったい、左右のはっきりしない(写真からは、どうみても左右反対にはかされているように、私にはみえるのだけれど)靴をはいていて、その靴にも、髪につけたのとほぼ同じ大きさの、白いリボンがひらひらと結んである。> ![]() 須賀敦子さんはプロローグで、自分自身が3歳の時に軽いふわふわしたオーガンジの夏服を着て、たよりなさそうに壁に寄りそって立っていた写真を説明し、次の章の「フランドルの海」では同じく3歳のマルグリット・ユルスナールの写真を紹介することによって、幼き日のことに思いを巡らせていたように感じます。
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by seitar0
| 2022-06-11 10:02
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