多田智満子は「異類の人」と題した稲垣足穂の解説で、『星を造る人』をあげ、港町神戸について、「とりわけタルホ的な、魔法をかけられた町の相を呈している」と述べています。
そして『十五歳の桃源郷』に収められている「坂のある町」で、その感覚がうまく書かれています。
<ところで新幹線の新神戸駅に初めて降り立った人は、この大都会の中枢の駅が、田舎駅のように山ふところに抱かれているのに目を丸くするにちがいない。そして山を見上げ、港を見おろして、この坂の町全体にかけられた明るい魔法の雰囲気を感じとるにちがいない。>
田舎駅のように山ふところに抱かれている新神戸駅です。

北側に下りると伊沙子橋という風情のある橋があり、少し登ると布引の滝です。

<というのはこの町全体が海に向かって開かれていて、南向きの斜面であるだけに日当たりがよく、植物ばかりか建物もここでは成長が早い。>

新神戸駅のすぐそばにはANAクラウンプラザホテル神戸。

南側には多田智満子さんが亡くなった数年後、新生田川沿いにあっという間に42階のタワー・マンションが建ちました。
<海と陸との境界は櫛の歯状の突堤で仕切られているが、そこには一夜にして塔が立ち、またそのあくる日にはホテルとデパートが立ち上がる。いや、港の波間にはある日忽然として、島が出現さえするのだ。>
昭和53年の新日本紀行で紹介された神戸港。まだポートアイランドもなく、兵庫県庁の建物が目立っていた時代。六甲山も禿山だった面影が残っています。
<ポートアイランドと呼ばれるその島が何年がかりで出来たか知らないが、私にしてみれば、或る日気がついてみればそこに島があった、というわけで、まるで魔法としか思えないのだ。>
現在の神戸港。ホテルオークラ、メリケンパークオリエンタルホテル、神戸海洋博物館が目を惹きます。ポートタワーは改修中で、写真の真中、白い円筒状に囲われています。

私が「魔法にかけられた都市」と感じるのは、まるで『星を造る人』の最後の場面のような、ルミナリエです。
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