昭和10年頃に艸園会の画家たちが作った艸園帖に赤松進の「桜井風景」と題した絵がありました。

私は桜井という地名も知らず、調べてみると箕面市桜井の洋館であることがわかり、早速出かけてみました。

阪急箕面線桜井駅を下車、駅前の田村橋通りを北へ15分ほどまっすぐ歩き箕面川の田村橋を渡り坂を上ると桜ヶ丘の閑静で緑豊かな街並みに入ります。

洋館通りの案内と地図が金属板に表示されておりました。一番左端の南北に走る直線道路が田村橋通りです。ここは大正11年、我が国最初の住宅展示場として「将来の生活様式に見合った中流家庭向け都市住宅はどうあるべきか」というテーマで住宅改造博覧会が開かれた場所でした。25棟の洋風住宅が出品され、博覧会終了後はそのまま販売されて人々が生活するようになったそうです。
緩いカーブを描く街路、急勾配の屋根やアーチ型の玄関を持ついくつかの建物が残り、大正時代の人々の住宅に対する夢を今に伝えています。まさにこのカーブと洋館の街路が赤松進の桜井風景でした。現在4棟が国の登録文化財として保存され、平成9年には「大阪まちなみ賞」の特別賞を受賞しています。

90年前の洋館が今も残され、一部空家もありましたが、今も住まれて当時の景観を保たれている様子は感激でした。
洋館の煙突を見ると、知恵を授けていただき気になりだしたのがチムニーポット。

大正に作られた洋館の煙突には、やはりチムニーポットがありました。