田辺聖子さんの短編『波の上の自転車』は阪急宝塚線の清荒神駅から山側に上ったマンションに住む夫婦の物語。
夫の村山は阪神沿線の出屋敷育ち、妻の万佐子は阪急沿線育ちという夫婦ですが、妻の主張で阪急沿線のマンションを手に入れ、娘は阪急沿線の私立女子学園に通っています。

すぐカッとなる村山と勝気な万佐子のある日のケンカ。「毎晩帰ってくるの、何時だと思うの?」という妻に対し、売り言葉に買い言葉、「毎晩帰るだけ、マシやないか」と応えます。

<「オレ、いっぺんでも外泊したか、こんな遠いトコへ毎晩、仕事すんで帰って来るねんぞ、その苦労、思うてみい。長いこと電車に揺られて駅へ着く、駅からバスに乗って山の中へ分け入って、バス下りて坂登って、星を仰ぎながら西部の開拓地みたいな町通り抜けてやな、マンションへたどりついて四階まで階段昇っとんのじゃ、シルクロードの全行程、踏破したんか、思うぜ。こんなド田舎に住むよってじゃ」>
と便利な出屋敷の親の家で一緒に暮らしたかった村山の不満が噴出します。
これはまさに小林一三の阪急沿線開発戦略が現在まで続いているようなお話。
最近では阪急不動産が開発中の高級住宅地「阪急宝塚山手台」を舞台にした原田マハさんの『スイート・ホーム』を思い出します。(決してド田舎ではありません)
http://nishinomiya.areablog.jp/blog/1000061501/p11778852c.html
それにしてもシルクロード全行程踏破とはよくぞ言ったものです。
妻は、尼崎の下町に住む村山の両親と同居するのを好まない以上に、「阪神沿線なんてイヤ!ガラ悪いじゃないの!」と一刀両断に言い放ち、村山のムカムカを誘い出します。
二人の阪急・阪神論争はまだまだ続きます。
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