須賀敦子さんは『遠い朝の本たち』の中の「父の鴎外」で漱石全集について書かれています。
<父の蔵書では子供の時から漱石全集が夙川の家の私達姉妹の寝ていた部屋の本箱に並んでいて、私はその中の一冊に「それから」と「門」が入っているのを、ながいこと「それから門」という小説があると信じこんでいて叔父たちに笑われたりしたくらいだったから、漱石には、なんとなく面識のあるような印象を持っていたが、………>
先日夙川の須賀邸に伺って案内していただいた書棚に、やはり岩波書店の漱石全集がありました。
第四巻には「三四郎 それから 門」と書かれており、これが須賀さんの「それから門」になったのでしょう。

小宮豊隆氏のブログ「漱石初期岩波全集――編集の現場」によると、
<第一次漱石全集は、漱石がなくなった翌年の大正6年12月9日から刊行され始めたが、完結は予定より遅れて、大正8年11月25日となった>
その第五回配本が4巻『三四郎』『それから』『門』となっています。
第一次全集完結直後の大正8年12月に第2次全集を予約募集、1年で完結。
その後、大正13年版(第三次)全集、昭和3年版、昭和10年版と続けて刊行されています。
須賀さんが子供の時寝ていた部屋に並んでいた漱石全集は、この頃のものだったと思われます。
しかし今回須賀邸の書棚にあった漱石全集は奥付を見ると昭和30年代のものでしたので、その後父親の豊次郎氏か弟の新氏が、購入されたものでしょう。
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