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林芙美子も昭和6年3月に奈良を訪れ、奈良ホテルに宿泊しています。 紀行集『下駄で歩いた巴里』に収められた『私の好きな奈良』からです。 ![]() <また、奈良ホテルにも泊まったことがあります。終日池に面した部屋から、笹薮のゆさゆさするのを眺めていた事があります。奈良ホテルに泊まるような、心おごった豊かな気持ちも捨てがたく有難いのに私はホテルを出ると、友人と二人で町のうどん屋に這入って狐うどんをたべたりもしました。駅近い大きいうどん屋で、汁のおいしかったことを忘れません。奈良では古道具屋を見て歩くのが好きです。> 当時の街並みに見られた看板ついて、こんな苦言も呈しています。 <奈良は静かで心温かい町ですけれど、方々にペンキの地図や宿屋の広告が出ていて、ちょっと不快です。> しかし最後には、フォンテーヌブロウのサボイというホテルに泊まったときに見た裏庭の芝生が、奈良の野山のような感じだったと思い出を述べています。 <景色の調った美しさよりも、小さな芝生の面、一つの木や、一つの石にも、何とない古さのある景色は、まるで噴水の上の虹を見ているように、心静かになるものです。奈良の、笹薮や、土塀の家々は、仏蘭西の片田舎にも似ていて、一時出来の名所の真似の出来ない床しいところがあります。> ![]() 更に、昭和8年3月に書かれた『早春』という随筆にも、「何もかも投げ出してしまって奈良へ出かけた。二、三日位、自分だけの茫然とした日があってもいいだろうと勝手な理屈をつけての旅路であった」と突然奈良を訪れたことが書かれています。 <ホテルへ泊って窓を開けると、三笠山の麓にはもう灯がつきそめて、昔ながらのたそがれだ。此宵がをしくなって眼をとじると、三月堂の屋根や、春日さんの溝の音や、法隆寺の湯屋などが瞼に沁みて来る。三笠山の向こうの空は、芝居のちりめんのような空の色だ。此様な見事な風景が、自分の詩や小説の中へ描けるだろうか。そんな野心などより、月に一度でいい孤独になって、子供のように風景を眺めたいものだ。> ここで三笠山とは若草山の別名。2回目のこの時も荒池に面した部屋だったようです。 ![]() 上の写真は現在のホテルの部屋から撮った荒池と若草山です。 <ホテルはひっそりしているので、まるでフォンテンブロウのサボイに泊っているような静けさであった。夜更けてスチームのなる音は巴里の色々な宿屋を憶いおこす。 巴里へ行く前は、日本風な宿屋が好きであったが、旅から帰って来ると、洋風な宿屋の方がひどく便利がいい。> ここでもまた、フランスで泊まったホテルの思い出が語られています。林芙美子は、奈良ホテルに泊まると、パリを旅した日々を思い出し、その佇まいや雰囲気を、随分気に入っていたようです。 奈良ホテルでは、大正3年に従来の暖炉による暖房に代えてラジエター式のスチームヒーターによるセントラルヒーティングを導入し、本館屋根上に突き出していた煙突も順次撤去されたそうです。 奈良の滞在は二日間。 <二日もぼんやりとしていたせいか、頬がふくらんで血色がよくなった。「死なないで帰ることにしましょう」自問自答だ。自分は自分でいたわらなければ仕方がない。「淋しがり」と云う事は、気が弱くなっているのだ。一字も書かなかった。実に素晴らしい二日だ。> 意味深長なことが書かれています。この時、林芙美子にはどんな事件があったのでしょう。
by seitar0
| 2019-08-06 20:37
| 奈良
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