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「ユルスナールの靴」の中の「一九二九年」と題したエッセイで同級生のようちゃん(しげちゃん)との思い出が書かれています。須賀とようちゃんは1929年生まれの同い年です。
「戦争がいよいよひどくなって、私は、もといた関西の学校に戻ることになった。戻る、とはいっても、その春、新学期が始まるとまもなく、教室の一部が作業場に改造され、女学校四年生の私たちは実習訓練を受けて六月には正式の工員に採用され、お給料をもらうようになった。」 ![]() 「郊外電車の駅にむかって桜並木の坂道を降りながら、ようちゃんが私とことばをかわすようになったのは、私が関西に帰って数ヶ月は経ってからのことだった。………どちらも本が好きだとわかっていたから、私たちは急速にしたしくなった。………本のことを彼女みたいに話せる友人には、東京にいた八年のあいだひとりも会わなかったから、私はようちゃんと出会えたのを、やっぱりもといた学校はいいと考えて、ほっとしていた。」 ![]() 「1944年の秋、十五歳で女学生だった私たちにとって、軍用飛行機の部品を造る一日の作業を終えたあと、学校から駅までの紅葉しはじめた桜並木の坂道を降りながら本の話をするのは、こころからほっとする時間だった。」 ![]() 「修道女になったら、とようちゃんは、やはりなんでもないことみたいに、つづけた。多分もう会えないと思うよ。うん、わかってる。私はあかるく答えた。」 ようちゃんは戒律の厳しさで有名な北の島の修道院にはいり、25歳で天に召されます。その訃報を須賀は留学中のパリで受け取ります。 ![]() 「もういいちど、私は、桜並木の坂道で、靴先をハの字につけて笑っている、ようちゃんを思い出した。ふみ子姉さんに見せてもらった、白い修道女のヴェールをつけて笑っている彼女には、とうとう会わずじまいだった。」 ![]() 「ようちゃんてだれ」と妹の北村良子氏が須賀に尋ねると、「しげちゃんよ」と答えられたそうです。「遠い朝の本たち」の中のしげちゃんの昇天では1986年に北海道の修道院で亡くなられたことが書かれていました。どちらも悲しいエッセイでしたが、「ほんとうよねえ、人生てただごとじゃないのよねえ」というしげちゃんの言葉の余韻の中で、私も自分の人生を振り返らされました。
by seitar0
| 2019-03-22 10:26
| 須賀敦子
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