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華麗なる一族
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NHKドラマ『京都人の密かな愉しみ』が、第3シリーズとしてプレミアムドラマに帰ってきました。 舞台はおなじみ、240年の歴史を誇る京都屈指の老舗和菓子屋・久楽屋春信。銀粉蝶さん演じる八代目女将・沢藤鶴子を中心に、京都の奥深い人間模様が今回も濃密に描かれていきます。常盤貴子さん演じる娘・三八子がパリに渡ってから八年。九代目継承を期待された新たなヒロインとして、穂志もえかさん演じる三上洛が、パリから京都の洛志社大学へ留学してくる──そんな設定のもと、源孝志さんの作・演出で「京都人のディープな世界」が繰り広げられます。 印象的だったのが、第5話「まことの花」で、中秋の名月を愛でる場面での会話です。 「うちは中秋の名月より、後の名月のお月さんのほうが好きやなあ。はんなりしてはる、ゆうか……」 三八子のこの一言に、京都出身ながら5歳からパリで育った洛は首をかしげます。「はんなり」って、どういう意味? スマホでフランス語に変換すると、「上品で優雅な美しさ」。 「エレガンス、ってこと?」 けれど、生粋の京都人・三八子は、少し違うと首を振ります。 「うーん、近いけど、うちらが思てる『はんなり』とはちょっと違う気がするわ。ぱっとした見た目の美しさやのうて、見る人の心をふっと動かす優雅さ……言葉にするの、難しいなあ」 では、「はんなり」とは、いったいどこから来た言葉なのか。 「花がある、いう意味と違いますの?」 「いや、それやったら……世阿弥さんが、そないなこと言うてはらへんかった?」 京都人の美意識は、やはり室町時代までさかのぼるようです。 洛は「はんなり」の正体を探るため、洛志社大学の図書館で世阿弥の著作を調べ始めます。 それにつられて、私も『風姿花伝』を開いてみました。 諸説ある語源のひとつとして挙げられるのが、『風姿花伝』最終章「別紙口伝」に記された、あまりにも有名な言葉です。 秘すれば花なり。秘せずば花なるべからず。 たとへ、能よく出来たりとも、これを人に見せ知らせば、すなはち花失せたり。 ──秘めているからこそ花であり、すべてをさらしてしまえば花は失われる。 たとえ完成度の高い芸であっても、余すところなく見せ切ってしまえば、そこに残るべき「花」は消えてしまう。 世阿弥が語るのは、技を隠すことそのものではありません。 観る者が「察し」「想像し」「余情を感じる余白」を残すこと。完成や熟達を、あえて露わにしない節度です。 その美学は、能楽を超え、今なお私たちの感性に静かに作用しています。 第5話「まことの花」の最後では、第2シリーズ「Blue-修業中-」のBAR『Forest Down』も登場します。 渡辺兼さん演じる大学教授東雲のいきつけのバーです。 源孝志の巧みな演出で、ドラマの最後で、「はんなり」と世阿弥の「花」の美学が結び付きます。第5話のタイトル、「まことの花」とは世阿弥の『風姿花伝』に書かれた言葉でした。 室町時代に生まれたとされる京言葉「はんなり」。 それはきっと、世阿弥の美意識──秘めることで立ち上がる花の思想──を、言葉としてまとったものなのではないでしょうか。
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by seitar0
| 2026-02-08 14:31
| 京都
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先だって、NHK-BSで「ヨーロッパ発 駅ロマン イタリア・ミラノ中央駅」が再放送されていました。 ミラノ中央駅を舞台に、駅と街の魅力を旅情豊かに伝える番組です。 そこに映し出された人々の出会いを見ながら思い出したのが、須賀敦子さんの『オリエント・エクスプレス』に描かれた、ミラノ中央駅での印象的な一場面でした。 当時ミラノに住んでいた須賀敦子さんは、癌が再発し虎の門病院に入院していた父から、「かつて自分が旅したオリエント・エクスプレスのコーヒー・カップがほしい」との伝言を受けます。入手方法もわからぬまま、「列車に直接行った方が早いだろう」と考え、時刻表を調べてミラノ中央駅へ向かいました。 <1970年の3月のある日、私はずっとかかりきりになっていた翻訳の仕事を午前中は休むことにして、ミラノの中央駅に急いだ。パリ発―イスタンブール行の国際列車が、十時には中央駅に入るはずだった。> 地図のグリーンの線で示されているのが、ミラノを経由するシンプロン・オリエント・エクスプレスです。 ミラノ中央駅は1912年に建設が始まり、完成はムッソリーニ時代の1931年。王宮を思わせる壮麗な建築で、正面ファサードの幅は約200メートル、中央部の天井高は約72メートルに及びます。 <うまく行くかどうかわからない、それでも、とにかく行ってみよう。そう考えると駅前の広場に車を置く時間ももどかしく、長い石の階段を駆け登るようにして、あの巨大な温室を思わせる美しいドームにおおわれたプラットフォームに出た。列車はまだ着いていなかった。> 須賀さんが駆け上がった、その長い石段。 階段を登りきると、巨大なドームに覆われたプラットフォームが広がります。 やがて、ロイヤルブルーの車体に金色のラインと紋章を配したワゴン・リ社の優雅な寝台車を連ね、オリエント・エクスプレスがゆっくりと入線してきます。列車が停止するのを見届け、須賀さんは一両の客室入口に立つ黒い蝶ネクタイの車掌長に声をかけます。 <「なんでしょう、マダム」「少々、おかしなお願いがあるんですけど」「なんなりと、マダム、おっしゃるとおりにいたしましょう」ヨーロッパの急行列車でも稀になりつつある、威厳たっぷりだが人の好さがにじみ出ている、恰幅のいいその車掌長に、私は、日本にいる父が重病で、近々彼に会うため私が東京に帰ること、そしてその父が若いとき、正確にいえば1936年に、パリからシンプロン峠を越えてイスタンブールまで旅したこと、そのオリエント・エクスプレスの車内で使っていたコーヒー・カップを持って帰ってほしいと頼まれたことを手短に話した。ひとつだけ、カップだけでいいから欲しいのだけれど、分けていただけるかしら、と尋ねると、彼は笑みを消し、低い声で答えた。> <「わかりました。ちょっと、お待ちいただけますか」そう言って車内に消えると、彼はまもなく白いリネンのナプキンにくるんだ包みを大切そうに持って戻ってきた。ありがとう、と言った私の声はかすれていた。「お代は」と尋ねる私に、彼は包みを開き、白地にブルーの模様の入ったデミタスカップとソーサーを見せながら、こともなげに言った。「こんなものでよろしいのですか。私からもご病気のお父様によろしくお伝えください」> これがオリエント・エクスプレスのコーヒー・カップです。 須賀敦子さんの父、豊次郎氏は、1936年の世界視察旅行の際、各国のスプーンを記念に持ち帰り、コレクションされていました。 #
by seitar0
| 2026-01-29 17:11
| 須賀敦子
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2月14日(土)14:00から芦屋ルナホールで私の大好きな作家の一人、辻原登さんの講演会が開催されます。 タイトルは第13回芦屋文学サロン「谷崎~渡りをへたる夢の浮橋~ 私の谷崎、私の神戸・芦屋、そして横浜」 チケットは芦屋市民センター事務所、ローソンなどで購入できますし,メールでの予約も可。 問い合わせ先:芦屋市立公民館 0797-35-0700
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by seitar0
| 2026-01-25 21:19
| 辻原登
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ウフィツィ美術館はメディチ家歴代の美術コレクションを収蔵する美術館で、イタリア・ルネサンス絵画の宝庫。 前回紹介したボッティチェッリの部屋を出て、館内を巡りました。 トリブーナ(特別展示室)は16世紀にメディチ家が自身の至宝を展示するために作らせた八角形の美しい部屋です。 正面の壁際の高い台座に置かれているのが、この部屋の主役「メディチのヴィーナス」で、水浴びを終えて現れた女神が、誰かに見られていることに気づいて恥じらい、手で体を隠そうとしている「羞恥のヴィーナス」というポーズの典型です。 次はレオナルド・ダ・ヴィンチの部屋。 天才レオナルドの革新性が際立つ空間です。 「受胎告知」 聖書の一場面で、大天使ガブリエル(左)が処女マリア(右)のもとを訪れ、神の子(イエス)を身ごもったことを伝える劇的な瞬間を描いたものです。 レオナルドは本物の鳥の翼を観察して、リアルな天使の翼を描いています。 また天使が膝をついている草むらには、多種多様な草花が細密に描かれており、彼の植物学への関心の高さがわかります。 「東方三博士の礼拝」 レオナルドは、聖母子を中央に配置し、その周りを驚きや喜びに震える群衆が円状に囲むという、感情豊かな構成を作り上げています。画面の左奥に見える階段のある廃墟は、異教の神殿がキリストの誕生とともに崩壊したことを象徴しているという説があるそうです。右奥には荒々しく戦う馬と騎士たちが描かれており、これは人間界の混乱や争いを表し、中央の平和な聖母子の場面との対比になっています。 レオナルド・ダ・ヴィンチの神秘(『受胎告知』)に加えて、ラファエロの優雅(『ひわの聖母』)、ミケランジェロの力強さ(『トンド・ドーニ』)という「ルネサンスの三大巨匠」の傑作を一度に鑑賞できました。 ラファエロ『ひわの聖母』 ラファエロはレオナルド・ダ・ヴィンチから多くを学び、この絵では、 聖母マリア、幼子イエス、そして洗礼者ヨハネの三人が、正三角形(ピラミッド型)の形に配置され、究極の安定感と調和を表現しているのです。また人物の肌の質感や背景の風景には、レオナルド譲りのスフマート(ぼかし技法)が用いられ、優雅で穏やかな雰囲気を生み出しています。 ミケランジェロ『聖家族(トンド・ドーニ)』 フィレンツェの商人アニョロ・ドーニの結婚を祝って制作されたこの作品は、ミケランジェロの彫刻家らしい力強い肉体表現と、鮮やかな色彩の美しい円形画になっています。 次はヴェネツィア派の部屋です。 ティツィアーノ『ウルビーノのヴィーナス』 西洋美術史上、最も官能的で美しい横たわる裸婦像の一つで、理想の女性美と官能性を、豊かな色彩で描いた歴史的作品です。背景では侍女たちが長持から服を取り出しており、これは当時の結婚の準備や家庭的な幸福を暗示していると言われています。 16世紀ヴェネツィア派を代表する巨匠パオロ・ヴェロネーゼによる『エステルとアハシュエロス』 ペルシア王アハシュエロス(左上の玉座の人物)の王妃となったユダヤ人女性エステルが、同胞であるユダヤ人の虐殺を止めるよう王に嘆願する場面で、聖書の物語を、当時のヴェネツィア貴族の宴のような豪華さで演出しています。 ティントレット『レダと白鳥』 ギリシャ神話のエピソードで、白鳥に姿を変えた主神ゼウスがスパルタの王妃レダを誘惑する場面を描いたものです。 最後に、私には大変奇妙に見えた北方ルネサンスのコーネリス・ド・バリュールの『美術愛好家のキャビネット』を紹介しましょう。 この絵の主な目的は「所有する膨大なコレクションを誇示し、記録すること」にあり、真の主役は人間ではなく、部屋を埋め尽くす美術品や豪華な調度品なのです。 コレクターのプライドである「地球儀」や「金銀細工の器」を細部まで緻密に見せるため、あえてそれらを大きく、あるいは人物を相対的に小さく描いているのです。 この絵を拡大して見てみると、壁にかかった一枚一枚の小さな絵の中にも、さらに小さな人間や木々が描き込まれているのがわかります。その「ミクロな世界へのこだわり」こそが、この奇妙で魅力的な絵画の真骨頂となっています。 まだまだご紹介したい絵はあるのですが、このあたりでウフィツィ美術館をあとにしましょう。 #
by seitar0
| 2026-01-25 20:51
| 海外
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お正月に、近鉄に乗ってG7伊勢志摩サミットでも有名になった賢島の志摩観光ホテルに行きました。 こちらの写真は日没前にホテル屋上から撮った英虞湾の風景。 この屋上には、サミット開催中の24時間、オバマ大統領警護のためのアメリカからのスナイパーが配置されていたそうです。 志摩観光ホテルの650号室(現在はありません)は山崎豊子が多くの作品の執筆に使った部屋でもあり、『華麗なる一族』の冒頭は英虞湾に夕日が沈む景色から始まります。 <陽が傾き、潮が満ちはじめると、志摩半島の英虞湾に華麗な黄昏が訪れる。湾内の大小の島々が満潮に洗われ、遠く紀伊半島の稜線まで望まれる西空に、雲の厚さによって、オレンジ色の濃淡が描き出され、やがて真紅の夕陽が、僅か数分の間に落ちていく。その一瞬、空一面が燃えたち、英虞湾の空と海とが溶け合うように炎の色に輝く。その中で海面に浮かんだ真珠筏がピアノ線のように銀色に燦き、湾内に波だちが拡がる。> さすが山崎豊子の表現力です。 幾度となくホテルを利用した山崎豊子はホテル社内誌「浜木綿」創立三十周年記念号に『わが作品のふるさと』と題して寄稿し、この冒頭の文章を生み出した時のエピソードを次の様に述べています。 <何時間も、何日も、沈み行く夕陽を眺めた。そのあまりにも壮麗な自然の光景を文字にする術もなく、書いては消し、消しては書いて、何日目かに書き上げたのが、冒頭の数行である。この数行を書き上げた時の喜びは、今もって忘れられない。華やかに天を染め、燃えながら沈んで行く夕陽のすがたは『華麗なる一族』の象徴であり、作品の産声をそこに聞くことが出来たのだった。> 冒頭の英虞湾の黄昏のシーンに続き、志摩観光ホテルのダイニング・ルームで新年の晩餐会を開く万俵一族の様子が描かれます。 <明るく照らし出されたダイニング・ルームは、正面に新年らしく六双の金屏風がたてられ、その前に朱塗りの屠蘇台が飾られており、新年の装いを凝らした人々が、テーブルを囲んでいる。どのテーブルにも訪問着やカクテルドレスを着飾った女性たちの姿が見られたが、奥まった窓際のテーブルを囲んだ一組が、群を抜いて際立っている。それは関西の財界で名を知られている阪神銀行の頭取、万俵大介とその一族であった。> こちらがメイン・ダイニング。 サミットで使われた丸テーブルも展示されていました。 この金屏風、小説や映画に登場したものかもしれません。 山崎豊子が宿泊した部屋は無くなりましたが、使った机は今もホテルに保存され、公開されています。
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by seitar0
| 2026-01-11 19:53
| 山崎豊子
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